2つの美白成分(AMP、LVC)の併用によるアプローチ
大塚製薬は、メラニンの生成を抑制※1する成分(LVC:アスコルビン酸2-グルコシド)と、メラニンの排出※2を促進する成分(AMP:アデノシン一リン酸二ナトリウム OT)という2つの美白効能(ダブル美白)について研究開発を進めております。本稿では、AMPとLVCを併用したアプローチについて詳しく解説します。
※1 メラニンの「生成」を抑え、シミ・そばかすを防ぐ
※2 メラニンの「蓄積」を抑え、シミ・そばかすを防ぐ
2つの美白成分 LVCとAMP
国が認める「美白」の効能には、①メラニンの過剰な生成を抑える、②蓄積するメラニンの排出を促進するという2種類しかありません。
①メラニンの過剰な生成を抑えるLVC(アスコルビン酸2-グルコシド)と、②蓄積するメラニンの排出を促進するAMP(アデノシン一リン酸二ナトリウム OT)の2つによって、メラニンの排出と抑制の繰り返し(メラニンクリアサイクル:図1)が生まれ、透明感のある健やかな肌を目指すアプローチが可能となります。
「AMP」と「LVC」の併用によるアプローチ
AMP(アデノシン一リン酸二ナトリウム OT)の働き
加齢の進んだ皮膚では、エネルギー不足により表皮のターンオーバー(新陳代謝)が遅延し、古い角質が皮膚に溜まり、シミだけでなく、くすみ、乾燥、小じわなどの原因となります。
AMPは、新しい皮膚を生み出す表皮基底細胞のエネルギー代謝を活性化して、蓄積するメラニンを排出しやすい環境に整える美白成分として承認されています(図2)。
LVC(アスコルビン酸2-グルコシド)の働き
LVCは還元作用を持つアスコルビン酸を安定的に皮膚に届けるために開発された成分で、メラニン生成を抑制する美白成分として承認されています。また、研究レベルでは、黒色メラニンを還元して淡色化する働きも知られています(図3)。
2つの美白成分「AMP」「LVC」併用時の効果
ここからは、メラニンの排出を促進するAMPと、メラニンの過剰な生成を抑えるLVCを併用した場合の研究データを紹介します。
色素沈着の回復
まず、紫外線の照射後にできる色素沈着の回復に及ぼす影響を調べました。
色素沈着を起こした部位に、基剤のみ、AMP単体、LVC単体、そしてAMPとLVCの両方を配合した製剤を塗布し、皮膚の明度を確認することで、色素沈着からの回復の程度を経時的に評価しました。
その結果、基剤のみでは色素沈着からの回復に5.0週かかったのに対し、AMP単体では3.2週、LVC単体では3.3週かかり、AMPとLVC併用では2.4週で回復しました(図4)。つまり、AMPとLVCを併用することで、単体よりも色素沈着が早く回復する傾向が確認できました。
図4 AMP・LVC併用による色素沈着に対する作用
皮膚の色調の変化
次に、メラニンの排出を促進するAMPと、メラニンの過剰な生成を抑えるLVCの両方を配合した製品を12週間にわたり顔の半分だけに使用して、皮膚の色調の変化を確認しました。
当試験には41人が参加しました。製品を使用した群と使用しなかった群を比較したところ、使用した群では試験期間を通じて明度と美白度が有意に高い値を示しました(図5)。図6に示すように、ベースライン(使用前)と比較して、12週間後では肌が明るく見える例も確認されました。
乾燥による小じわの改善
当試験では、目尻にできた乾燥による小じわに対する影響についても評価しました。使用しなかった群と比較し、4週間にわたって製品を使用した群では有意にシワが目立ちにくくなる傾向が示されました(図7)。図8に示すように、ベースラインと比較して、4週間後では乾燥による小じわが目立たなくなった例も確認されました。
被験者の評価
当試験で製品を使用した被験者に対して行ったアンケート調査では、しっとり感や弾力(もちもち感)について「やや良くなった~良くなった」と評価し、継続して使用することを希望した人が8割にのぼりました(図9)。
まとめ
メラニンの排出を促進するAMPと、メラニンの過剰な生成を抑えるLVCを併用することで、紫外線による色素沈着、皮膚の明度・美白度、乾燥による小じわへアプローチでき、被験者の満足度も高いという結果となりました。